①赤ちゃんのスキンケアとアレルギー
親御さんが子供だった頃と今では病気の考え方や治療法が変わったものがたくさんあります。インフルエンザのように新薬ができたものもありますが、従来からの治療と大きく変わったものの一つが、食物アレルギー・アトピー性皮膚炎です。 近年、乳児湿疹で皮膚のダメージが強いと皮膚からの感作で食物アレルギーが起こることが知られるようになりました。私が小児科医になった頃は「食物アレルギー予防に、母親と赤ちゃんは生後7か月まで卵を食べない方が良い」「赤ちゃんの顔にはステロイド剤は使ってはいけない」と言われていました。今は「まず皮膚のバリア機能を保つため、早期からの保湿剤の使用、湿疹に対してはステロイドによる抗炎症治療を行うこと」が主流です。離乳食を遅らせることはなく、卵も食べて強いアレルギー症状があった場合のみ制限します。 赤ちゃんの皮膚をよりよく保つことがアナフィラキシーやアトピー性皮膚炎の予防になりますので、看護師と協力してお子さんのケアをしていきたいと思います。